子供とかかわるボランティア活動 ココノビ応援団 興梠 寛

子供たちの「生きる力」を育てよう

生きる力とは何か?

変化の激しい社会を担う子供たちに必要な『生きる力』とは、「基礎・基本を着実に身に付け、いかに社会が変化しようと、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力」である。

主体的に判断し行動できる人間を育てる

子供たちに、基本的な生活習慣を確立させるとともに、社会生活を送る上で人間としてもつべき最低限度の規範意識を、発達段階に応じた指導や体験を通して、確実に身に付けさせることが重要である。その際、人間としての尊厳、自他の生命の尊重や倫理観などの道徳性を養い、それを基盤として、民主主義社会における法やルールの意義やそれらを尊重することの意味を理解し、主体的に判断し、適切に行動できる人間を育てることが大切である。

「閉じた個」から「開かれた個」へ

自分に自信がもてず、将来や人間関係に不安を感じているといった子供たちの現状を踏まえると、子供たちに、他者、社会、自然・環境とのかかわりの中で、これらと共に生きる自分への自信をもたせる必要がある。また、親や教師以外の地域の大人や異年齢の子供たちとの交流、自然の中での集団の直接的なかかわりという点で極めて重要である。体験活動の実施については、家庭や地域の果たす役割が大きい。活動しただけで終わりにせず体験したことを、自己と対話しながら、文章で表現し、伝え合う中で他者と体験を共有し広い認識につながることを重要視する必要がある。自分に自信をもたせることは、決して自分への過信や自分勝手を許容するものではない。現実から逃避したり、今の自分さえよければよいといった『閉じた個』ではなく、自己と対話を重ね自分自身を深めつつ、他者、社会、自然・環境とのかかわりの中で生きているという実感や達成感や自信の源となる。

ボランティアの扉を開けよう

親とも学校の先生とも異なる立場で子供たちに接する大人は、
子供が初めて出会う社会そのものである。
子供たちにとって地域活動は、
社会生活を送る上で大切な規範意識を育てる機会であり
大人にとって子供と関わる地域活動は、
「ボランティア」として自分自身が「人を育てる」
という新たな価値観と出会う学びの場でもある。

[多様化するボランティア動機]
いろんな動機が
あっていい!
ソーシャルアクション 責任ある市民として社会に変化を起こす
ジブン探し 見えないジブンの存在の意味づくり
マナビスト 経験・知識・技術のオスソワケ“おたがいさま生活”
ガクモン探求 応用力や創造力のあるアカデミズムをめざして

すべての人びとが
"ボランティアになるチャンス"を創りだそう

  • 地域社会の人びとの"経験知"は、かけがえのない教育資源である
  • 「こんなこともボランティア?」という身近で、自然で、普段着な実践事例を開拓しよう

[じぶんもハッピー、あいてもハッピーになる8つのボランティア・ステップ]
①交流し理解しあう よく交流しおたがいを理解しあうことからボランティアははじまる
②信頼の絆を結ぶ “信頼の絆”のなかにボランティアの果実は実る
③ミッション・メイキング 何よりもボランティアで大切なものは“ミッション”(社会への使命)である
④技を磨きそなえる 活動に必要な知識や技術を磨く学習のチャンスを提供しよう
⑤自然にできることから 自然に普段着で、できるときに、できるところで、できることから
⑥ジブンを楽しく活かす ジブンにある“ボランティア力”を活かして楽しく社会に貢献する
⑦当事者の目線から “当事者の目線”から活動をふりかえると課題はクリアになってくる
⑧感謝は未来を拓く ボランティア・チャンスをいただいた感謝の気持ちを伝える

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